雰囲気がエモい 韓国ドラマ「わかっていても」キャストと感想・見どころ
2021年公開のNetflix限定ドラマ『わかっていても』は、地元の友達や通っている美容室の担当さんにもおすすめされて気になっていたドラマです。
原作は韓国のウェブ漫画「わかっていても」なのですが、話題になったウェブ漫画がドラマになる流れ、最近の韓国ドラマ界で流行っていることを実感します。
私が見た中で最も「悪い男」が出てきた印象のこの作品。感想や見どころをまとめていきたいと思います。
『わかっていても』 作品情報
原題：알고있지만,
公開：2021年6月19日～8月21日(全10話)
最高視聴率：2.2％
脚本：ジョン・ウォン(정원)
監督・演出：キム・ガラム(김가람),チャン・ジウォン(장지연)
原作：ウェブ漫画「わかっていても/알고있지만,」(2018年～)/チョンソ
日本語字幕：江波 智子
韓国公式HP :
『わかっていても』 あらすじ
大学で彫刻を専攻するユ・ナビ（ハン・ソヒ）は美術家の恋人がいたが、彼の個展で自身をモデルにした卑猥な作品を目にして傷つき、ナビの心情を理解しようともしない恋人に失望し別れを決意する。ある日ナビが一人でバーで飲んでいると、パク・ジェオン（ソン・ガン）という男性に声を掛けられ、二人は少しずつ距離を縮めていく。数日後、学科の飲み会に参加したナビはジェオンと再会するのだが、そこでナビはジェオンと同じ大学同じ学科の学生で、女の子たちからとても人気の高い存在だということを知ることになる。突然の再会で再び仲良くなる二人だったが、ジェオンの女性関係を懸念したナビは彼と距離を置くことを決める。ナビに優しく、親切に接するジェオンに好きになってはダメだと「わかっていても」、ナビの心は次第にジェオンに惹かれていってしまうーー。
『わかっていても』 キャスト
ハン・ソヒ/한소희(ユ・ナビ役)
ソン・ガン/송강(パク・ジェオン役)
チェ・ジョンヒョプ/채종협(ヤン・ドヒョク役)
ヤン・ヘジ/양혜지(オ・ビンナ役)
キム・ミングィ/김민귀(ナム・ギュヒョン役)
イ・ホジョン/이호정(ユン・ソル役)
ユン・ソア/윤서아(ソ・ジワン役)
『わかっていても』 感想
感想1. 映画のような雰囲気のドラマ
この作品を観ながら感じたのは、静かでゆったりと流れる時間とともに、少しずつ変化する登場人物たちの感情を表現している、ということ。
韓国ドラマを見ていると、ドキドキ・はらはら・切ない・苦しい…いろいろな感情がごちゃ混ぜになって心が忙しくなることが多いのですが、このドラマは場面の移り変わりも風景描写も、登場人物たちの感情もすべてがすごくゆったりと流れていて、映画のような雰囲気だなという印象を受けました。
「大人が静かに観るドラマ」というような感覚で、落ち着いた気持ちで視聴することができました。
個人的にはもっと感情を揺さぶられるような作品が好みなのですが、また新しいジャンルで新しい感性に出会えた感覚に陥りました。
感想2. わかっていても、のタイトルが頭を駆け巡る
こんなに作品のタイトルと内容がぴったり合うドラマは今までに見たことがなかったんじゃないかと思うほど、視聴中ずっと「わかっていても」という言葉が頭の中を駆け巡る、そんな作品でした。
「わかっていても」コントロールできない気持ち。必死に抵抗しようとするけれど、自分の心の奥の素直な感情には逆らうことができない。
恋愛をすると、ダメだとわかっているのに、どんな結果が待ち受けているのかわかっているのに・・・という状況は誰にでも訪れると思います。そんなきっと一度は体験したことあるであろう心に寄り添ってくれるのが、この「わかっていても」というドラマだと思います。
感想3. 必ず好きなカップルが見つかる
この作品にはメインのナビ・ジェオンカップルのほかにも、いくつもの注目すべきカップルがでてきます。
はじめは友情だった。はじめはただの先輩だった。気づいたら惹かれあっていた。様々な関係性、状況の中で芽生える気持ち。
私たちの日常生活と照らし合わせても起こりうる恋愛の形にとても共感できるし、個人的にはメインのカップルよりも展開が気になる組み合わせばかりで、一度で何度も楽しめるストーリー構成になっていると感じました。
『わかっていても』見どころ
見どころ1. サブタイトルの効果
この作品のタイトルは「わかっていても」なのですが、全10話の中ですべての話に副題がついているのが一番の特徴です。
「運命なんかないと わかっていても」
「私だけじゃないと わかっていても」
「始まってしまったと わかっていても」
「愛ではないと わかっていても」
「変わらないと わかっていても」
「取り返しがつかないと わかっていても」
「嘘だと わかっていても」
「もう終わりだと わかっていても」
「わかっていても それでもやっぱり」。
わかっていても、それでも気持ちに抗えないナビの心情を一言で表現しているこのサブタイトルに注目しながら1話ずつ視聴すると、より感情移入できてしまってサブタイトルがもたらす効果は絶大なものだなと感じました。
見どころ2. 助教授カップル
いくつものラブラインの中で実は一番好きかもしれない。
自然と、日常に溶け込むやさしさ。当たり前にそばにいて、当たり前に支えてくれていた存在。それが先輩なんだよね、うんうん。と思いながら静かに応援したくなってしまうカップル。
自分の気持ちに気づかないのか、それとも認めたくないのか、それは本人たちにしかわからないことだけれど、大きな問題もなく少しずつ距離を縮めていく助教授の二人にほっこりしてしまいます。
見どころ3. 友情と恋愛
大学生活が舞台になっているこのドラマは、友情も恋愛もうまく織り込まれて描かれています。なにも言わなくても、違和感に気づいて話を聞いてくれる友達。本当に大切ですよね。
個人的には女性人気が高くて男の友達がいなさそうなジェオン(ソン・ガン)が、たまにギュヒョンと二人で話をするシーンが、静かに、だけど確かに存在する男同士の友情のようなものを感じられてとても好きでした。
そして友情と恋愛の間で揺れ動くユン・ソルとソ・ジワンの二人。
いろいろな形があるから、それぞれがちゃんと幸せでいられるなら、それが一番正解の選択だと思いました。好きな人がいるって幸せなことで、その人が自分のことを好きでいてくれるって本当に奇跡みたいな素敵なことなんだなって感じさせられました。
見どころ4. 当て馬役が完璧すぎる
恋愛をテーマにした作品ならば大体現れる当て馬役の存在ですが、この作品での当て馬役ドヒョクは非の打ちどころがなさすぎる！！
料理がうまくて爽やかで、性格も優しくて、それでいて一途でちゃんと気持ちを真っ直ぐに伝えてくれる。え、絶対彼のほうがいいじゃん！！って観ている側がもどかしくなるほど完璧なドヒョク。
仕事面でも順調な位置を辿っていきそうだし、今後の未来で絶対幸せになってほしい人物ナンバーワンです。ドヒョク役の俳優さんは今後どんな作品で出会えるのか楽しみになりました。
『わかっていても』まとめ
正直自分の中での期待値ほどキュンキュンしたり、心が動くようなストーリーではなかったのですが、落ち着いてゆっくり見ていられる作品でした。
日常の中で起こり得りそうな出来事だけれど、映画のようなゆったりと静かな情景描写で、どこか別世界のようにも思える独特な雰囲気を持っている新たなジャンルの韓国ドラマだと思います。
今話題の女優ハン・ソヒと若手俳優ソン・ガンの今後の活躍が楽しみになる作品でした！
